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テストステロン治療は危険?補充ゲルの有害性について

中高年になり20代頃の比べ男性力や活力が衰えた方は一度くらい耳にしたことがある「テストステロン治療」気にはなるけど実際に有害性などリスクはないのか気になる方もいるのではないでしょうか。

本記事では論文「テストステロン投与に関する有害事象」の研究レビューを基にテストステロン治療の危険性を解説していきます。

結果】慢性疾患の有病率が高い男性はリスク増加あり

結果から言うとテストステロンゲルの塗付は運動能力が制限され慢性疾患の有病率が高い高齢男性グループで「心血管系の有害事象のリスク増加と関連性がありました」がこの研究は安全性を考慮し途中で中止されています。

しかし試験対象が特殊であり人数規模も小さいためテストステロン治療の安全性は広範な推論はできなかったと判断されました。

他に研究結果としてはテストステロンゲルを補充したグループはプラセボ群よりも「心拍数、呼吸器系、皮膚のイベント発生率が高くなった」です。またメリットのある効果としては「レッグプレス、チェストプレスの強度と荷物を持ちながら階段の昇格運動」が有意に改善されました。

【研究内容】テストステロン補充の比較検証

平均年齢74歳の男性209名を対象にテストステロンゲルを用いた群とプラセボ群を比較した研究です。参加者のベースは高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満の有病率が高い傾向にありました。

6か月間継続しテストステロングループの23名がプラセボ群より心臓、呼吸器、皮膚科のイベントの発生率が高い傾向にありました。プラセボ群では5名程度でした。

【研究方法】

65歳以上の男性で血清総テストステロン値が100~350 ng/デシリットル(3.5~12.1 nmol/リットル)または遊離血清テストステロン値が50 pg/ミリリットル(173 pmol/リットル)未満の場合、プラセボジェルまたはテストステロンジェルを6か月間毎日塗布する群に無作為に割り付けられました。

【まとめ】高齢者で持病持ちはテストステロンゲル補充は要注意

平均年齢が74歳で高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満の有病率が高い傾向がある方が対象となり試験数は少ないので信憑性は低いですが同じような事象の方は要注意です。

もしテストステロンゲルの補充で男性力を上げたい65歳以上の高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満の有病率の高い男性は医師に相談しましょう。

参考文献
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/nejmoa1000485